
下穴をあけて割れを防ぐ
木材に直接ビスを打ち込むと、内部の繊維に負荷がかかり、割れてしまうことがあります。これを防ぐには「下穴」をあらかじめ開けるのが基本です。下穴はビスの通り道をつくるため、木材に無理な力が加わりにくくなります。
下穴の太さは、使用するビスの直径の7~8割を目安に選ぶと適切です。たとえば3.8mmのビスなら2.8~3.0mmのドリルで下穴を開けるのが目安になります。ビスの頭を木材に沈めたい場合は、「皿取り錐」を使って頭部分のスペースも整えておくと見栄えも良くなります。
特に木口へのビス打ちは割れやすいため、通常よりも大きめの下穴を開け、ゆっくり丁寧にビスを打ち込むようにしましょう。硬い木材では、ドリルの回転数が不足していると摩擦で焦げが発生することもあるため、作業時のスピードにも気を配るとよいでしょう。
ビスの種類にも気を配る
木材の種類や厚み、目的に応じてビスを選ぶことも割れ防止には重要です。厚く重い材料には「コーススレッド」などの太くて丈夫なビスが適していますが、柔らかい木材や薄い板には細めの「スリムビス」「細ビス」などが向いています。
割れやすい素材に対して太いビスを無理に使うと、たとえ下穴を開けていてもヒビが入る原因になります。近年は先端が細く、貫通性を高めた形状のビスも出回っており、下穴なしでも比較的割れにくい構造ですが、確実な仕上がりを求めるなら下穴の併用が無難です。
ビスの長さにも注意が必要です。短すぎると固定が甘くなり、長すぎると木を貫通したり割れやすくなったりします。使う木材の厚みに合わせて選ぶのが基本です。
加えて、屋外用の木材には耐水性のあるビスを使うと、腐食や変形を防ぎやすくなります。用途や設置環境も踏まえて適切な種類を選びましょう。
割れを防ぐための打ち方の工夫
ビスの打ち込み角度やスピードも割れに影響します。斜めに入れると木材がひずみやすく、力のかかり方も偏ります。電動ドライバーやインパクトを使う際は、まっすぐ垂直に打ち込むよう意識しましょう。
材料同士を固定する場合は、クランプなどで木材を動かないように押さえておくと、ビス打ちの途中でズレが起きにくくなります。合わせ面に木工用ボンドを塗ると、接合部分の強度が高まり、ビスへの負担も軽減されます。
仕上がりにもこだわるなら、ビスの頭を「ダボ」で隠す方法も有効です。ビス穴を木片でふさぐことで見た目がすっきりし、家具などでも美しくまとまります。割れを防ぎつつ、仕上がりの質を上げるポイントとして取り入れてみてください。
作業前に木材の種類と使う道具をしっかり確認し、それぞれの工程を丁寧に進めることが、失敗を避ける一番の近道です。