お気に入りのブランドバッグを一生モノとして長く持つためには、定期的なメンテナンスが必要不可欠です。ここでは種類ごとのメンテナンスと、シチュエーション別でのお手入れ法をご紹介します。
エナメル革バッグのお手入れ方法
お手入れ前に、大きめの柔らかいブラシとエナメル専用汚れ落としクリーナー、そして柔らかい布を用意してください。フェイスブラシのように、大きめで柔らかい毛先のブラシならどれを使っても構いません。おすすめの布は、ブランドバッグの外袋の素材に使われるネル生地です。大きめのブラシと柔らかい布を使って、バッグ全体のホコリを払いましょう。
エナメルは静電気でホコリが集まりやすい素材のため、ファスナーの溝やドレープ部分にホコリがたまりやすくなります。ホコリを取らずにバッグを磨くと素材を傷つける恐れがあるため、まずはきちんとホコリを落としましょう。
次にエナメル専用の汚れ落としクリーナーを柔らかい布につけてください。量は1センチ程度でOK。それをバッグの側面に薄く広げて伸ばしましょう。
5分程放置し、変色や傷みがなければ、バッグ全体に塗って拭くように磨いてください。使用クリーナーとバッグによって適切な量が異なるので、目立ちにくい底面でチェックするのがポイントです。
レザーバッグのお手入れ方法
エナメル革同様、お手入れする際は柔らかくて乾いた布(ネル生地)が適しています。革専用汚れ落としクリーナーと革専用の栄養クリーム、防水スプレーを用意しましょう。レザーバッグはエナメルのようにホコリがたまりにくいので、乾いた布で乾拭きをする程度で問題ありません。
乾拭きが終わった後は、柔らかい布に革専用の汚れ落としクリーナーをつけましょう。この場合も量は1センチ程度です。底面を拭いた後5分ほど待ちましょう。色落ちや傷みが生じていないかのチェックは必須です。
その後は、革専用の栄養クリームをバッグ全体に薄く広げ、伸ばしましょう。つけ過ぎるとシミの原因になるので注意しましょう。
栄養クリームを塗ることで、ツヤが出るだけでなく、バッグ全体の乾燥を防ぎひび割れが起きにくくなります。最後に防水スプレーをかけて終了です。水をはじく+汚れ全般をつきにくくさせる役目を果たします。防水スプレーを使用する際、シリコン系を使うとシミになりやすいため、フッ素系を使いましょう。
水で濡れてしまった場合
水に濡れた後、そのまま拭かずに放置すると、その部分だけシミになります。乾いたタオルや布で水気をよく拭き取りましょう。たたくように水分を取ることがポイントです。水を広げるように拭いてしまうと、濡れていない部分にまで影響が出る可能性があります。
濡れている箇所が多ければ、ティッシュや紙を入れて日陰で乾かしてください。高温のドライヤーは革が傷んでしまうので使用NGです。本革は乾燥すると変形しやすくなるため、陰干しをする場合は型が崩れないよう、風通しの良い場所に置いてください。
もし形が崩れた場合は革用のクリームを塗りましょう。丁寧に揉みながら形を直してください。もともと防水加工されているバッグでも月日が経つと効果が薄れるので、再度防水スプレーをしてなじませるのがおすすめです。
傷や汚れがついた場合
表面だけの軽い傷であれば、専用のアイテムを使用して補修できます。表面の傷がついた場合に適しているのが「水拭き」です。水拭きをし、傷口を周りとなじませると目立たなくなります。そのあとは自然乾燥するまで待ちましょう。お手入れをすることで革の味わいを引き立たせることができます。
表面についた軽い汚れは、革製品用の汚れ落とし消しゴムを使いましょう。使い方は、気になる汚れ部分にあててこするだけ。使用するコツは「軽くこすること」です。強くこすると色落ちの原因になります。革のバッグを購入した際は、念のため一つ持っておくと安心です。深い傷やひどい汚れがついている場合は、自身でのメンテナンスは難しくなるため、注意しましょう。
カビが生えてしまった場合
布やナイロン製のバッグにカビが生えた場合は、アルコールを含ませたティッシュで表面のカビを拭きましょう。水をはったバケツに酸素系漂白剤を入れて、30分ほどバッグを付け置きします。泡が残らなくなるまで水でよくすすぎましょう。バッグの脱水は10~20秒程度でOKです。風通しの良い日陰に干して乾かしてください。カビをきちんと退治できるよう、アルコールは量をおしまずたっぷり使うのがポイントです。
革のバッグに発生したカビを取り除く場合もアルコールを使います。カビ部分をアルコールで拭き取った後、革汚れ落とし専用のリムーバーを布にとって全体に塗り込んでください。カビがついていないところにも塗りましょう。その後は栄養補給クリームを使います。少量のクリームを取った布を使い、薄く伸ばしながら全体に塗り混んでください。風通しの良い場所で乾かし湿気を取った後、乾いた布でクリームを拭き取ればOKです。
キレイな状態をキープさせるポイント
汚れがついてしまった場合は、その日で汚れを取り除きましょう。その日ではすぐに落ちる汚れでも、日が経つとこびりついて取れないことがあります。
バッグの見た目をキープするには、立てて収納するのがポイントです。立てることで型崩れが防げ、湿気もたまりにくくなります。購入時の袋を持っているなら、その中に入れて保存しましょう。使った後、すぐにしまうと湿気がこもりやすくなるため、使用した日はクローゼットに入れずに休ませてください。
湿気くさいニオイを取りたい場合は、バッグにアロマサシェを一つ入れておくのがおすすめです。または、アロマオイルを垂らしたアロマストーンをクローゼット内に入れておくのも効果があります。
もし、持ち手の糸が飛び出ている場合は、その部分にライターの火を近づけると、ほつれを簡単に直せます。ライターの火を近づけるうえでのポイントは「炎の側面を利用する」こと。炎の上部分は熱いところなので、側面を利用して余熱で固めます。ちなみにこの方法は革素材のバッグのみ有効です。布で作られている場合は焦げるためやめましょう。
DIYで修復が難しい場合は
こまめにメンテナンスを行っていても、傷や汚れがつく場合があります。自分の力だけでは修復が難しいケースもあるかもしれません。そのような場合におすすめの方法を2つご紹介します。
ブランド品専門のクリーニング店に依頼
シミ・汚れ・色落ちはもちろん、傷やはげ破れ、ファスナーや金具の破損や劣化なども対応してくれます。店舗が近くにない人は、革製品専門の宅配クリーニングを利用するのがおすすめです。インターネットで希望のコースを選択した後、ブランドバッグを専用パックに詰めて送るだけ。品物到着後に見積もりをもらえるので、承認すればクリーニングをしてもらえます。依頼した商品は業者が届けてくれるのも嬉しいポイントです。
ブランド品買い取り業者に依頼
ブランドバッグをはじめ、財布や時計など、あらゆるブランド品を買い取ってくれます。プロの鑑定士が鑑定した後、査定金額を提示してくれるので、その金額に納得できればお金にできるシステムです。主に店頭・出張・宅配の3種類で取引を行います。自宅から出るのが難しい人のために、オンライン買い取りをはじめている業者もあります。買い取りできるもの・できないものを事前に確認したうえで、依頼をしましょう。
お気に入りのブランド品は日ごろのメンテナンスがカギ!
ブランド品は上質な素材で作られているぶん、こまめにお手入れをしないとすぐに傷んでしまいます。お気に入りのアイテムをキレイな状態で保つためにも、日ごろのメンテナンスはきちんと行いましょう。